かなやま

愛知県 名古屋市 中区

平成元年に完成した「総合駅」―明日に向かってどうなる?

金山(愛知県)駅の写真

「金山総合駅」

金山駅の歴史は少し特殊だ。戦後、名古屋復興事業の一環で、金山に交通拠点をつくることになった。離れた駅を移設したり、通過していた路線にホームを追加したりという変遷を経て、5路線が集結する「金山総合駅」が完成したのは1989(平成元)年と比較的新しい。

JR・名鉄・市営地下鉄の5路線が集結する金山駅

JR・名鉄・市営地下鉄の5路線が集結する金山駅

JR・名鉄共用の金山駅自由通路

JR・名鉄共用の金山駅自由通路

金山の地に最初に駅を構えたのは名鉄だ。最初の駅は現在の金山駅から300mほど南西に位置していたが、総合駅化により現在の場所に移転した。線路上の人工地盤に駅ナカ商業施設「μPLAT(ミュープラット)金山」をつくるなど、総合駅と言えども名鉄の存在感がやはり強い。

名鉄金山駅中央改札口と駅ナカ商業施設「ミュープラット金山」

名鉄金山駅中央改札口と駅ナカ商業施設「ミュープラット金山」

名鉄金山駅西改札口

名鉄金山駅西改札口

名鉄のホームはJR東海道本線と中央本線に挟まれた格好となっている。ライバル路線の電車待ち客から注目を浴びることとなるため「それならば」と、広告看板で自社の「おトクなきっぷ」のPRに余念がない。

JRホームからよく見える位置に掲示している名鉄ホームの「おトクなきっぷ」広告看板

JRホームからよく見える位置に掲示している名鉄ホームの「おトクなきっぷ」広告看板

JR金山駅は名鉄と比べ改札口が少なく、商業施設もコンビニ「ベルマートキヨスク」のみと地味な構成だが利用客は多い。開業時は中央本線にしかホームがなく、総合駅化と同時に東海道本線にもホームを設置した。豊橋方面行ホームの端っこのほんの一部でホームドアの試験運用を行っている。

JR金山駅改札口

JR金山駅改札口

JR金山駅のホームドア試験運用の様子

JR金山駅のホームドア試験運用の様子

地下鉄は金山駅で、環状の名城線から名港線が分岐する。JR・名鉄自由通路と地下改札階との間を計6台のエスカレーターで結んでいる。

金山駅自由通路の地下鉄出入口

金山駅自由通路の地下鉄出入口

北口駅舎・ループ金山

金山駅北口は、市営地下鉄の関連会社が運営する駅ビル「Loop(ループ)金山」が駅ビルとして営業している。地下鉄や大半の市バスのりばが北口側にあり、実質上の表玄関となっている。入口上の駅名看板を見ると、鉄道会社名は省かれ「金山総合駅」と表記されているのが特徴的。

金山駅北口の駅ビル「ループ金山」

金山駅北口の駅ビル「ループ金山」

アスナル金山

金山駅北口に2005(平成17)年、商業施設「ASUNAL(アスナル)金山」がオープンした。名古屋市が所有地を運営会社に貸与しており、当初はその契約期限の2020年には閉館する計画だった。しかし、跡地に予定している再開発ビル着工のめどが立たないため、2028年まで存続することが決まった。

金山駅北口の商業施設「アスナル金山」

金山駅北口の商業施設「アスナル金山」

「アスナル金山」敷地内の地下鉄金山駅5番出入口

「アスナル金山」敷地内の地下鉄金山駅5番出入口

“明日に向かって元気になる!”を名前の由来とする、オープン型個性派モール「アスナル金山」。韓国式バーベキューが楽しめる屋上ビアガーデン「金山(クンサン)ソウル」(夏季限定)など、店舗もなかなかクセがある。

“明日に向かって元気になる!”を表す「アスナル金山」のロゴマーク

“明日に向かって元気になる!”を表す「アスナル金山」のロゴマーク

「アスナル金山」フロア案内

「アスナル金山」フロア案内

「アスナル金山」屋上に見えるビアガーデン「金山ソウル」

「アスナル金山」屋上に見えるビアガーデン「金山ソウル」

「アスナル金山」のステージでは「@FM」の番組「SOLIDEMOxアスナルトレジャー」公開収録や、オーディションに合格した新進気鋭のアーティストによる「アスナルらいぶ」などが行われている。イベントを通してここをなじみ深く感じる人は、施設存続のニュースにひと安心したのでは。

「アスナルらいぶ」などのイベントが行われる「アスナル金山」ライブステージ

「アスナルらいぶ」などのイベントが行われる「アスナル金山」ライブステージ

ステージを中心に円弧状に広がる「アスナル金山」店舗ゾーン

ステージを中心に円弧状に広がる「アスナル金山」店舗ゾーン

「アスナル金山」駐車場入口上にある、一見無造作な壁面。これは「エコカーテン」という風力発電装置で、一枚一枚の羽根が回転することにより、ライトアップ用の電力をまかなっているのだそう。

「アスナル金山」駐車場入口上の壁面風力発電「エコカーテン」

「アスナル金山」駐車場入口上の壁面風力発電「エコカーテン」

「アスナル金山」壁面の全長107mに及ぶ「エコカーテン」

「アスナル金山」壁面の全長107mに及ぶ「エコカーテン」

市バス金山ターミナル

「アスナル金山」のもう一つの顔は交通接点。市バスターミナルやタクシーのりば、マイカー乗降場を有し、金山総合駅の機能を側面から支える。

「アスナル金山」に併設されている市バス金山ターミナル

「アスナル金山」に併設されている市バス金山ターミナル

「アスナル金山」内のタクシーのりばと一般車乗降場

「アスナル金山」内のタクシーのりばと一般車乗降場

路上に設けられている市バス金山バス停

路上に設けられている市バス金山バス停

金山駅周辺にはビルや店舗がそれなりにあるものの、「総合駅」としての歴史が浅いせいか、繁華街と呼べるほどには発展していない。

金山駅前の長谷川ビル地下にできた飲食店街「カナヤマギンザ」

金山駅前の長谷川ビル地下にできた飲食店街「カナヤマギンザ」

「アスナル金山」北側にあるスーパー「イオン金山店」(旧ダイエー)

「アスナル金山」北側にあるスーパー「イオン金山店」(旧ダイエー)

淡い大壁画と動くカニ看板が目印の「札幌かに本家金山店」

淡い大壁画と動くカニ看板が目印の「札幌かに本家金山店」

日本特殊陶業市民会館

地下鉄金山駅と地下通路で直結している「日本特殊陶業市民会館」(名古屋市民会館)は「フォレストホール」「ビレッジホール」の2つのホールを持ち、コンサートなどに利用されている。近い将来の建て替えが予定されている。

「フォレストホール」「ビレッジホール」を有する「日本特殊陶業市民会館」

「フォレストホール」「ビレッジホール」を有する「日本特殊陶業市民会館」

南口駅舎と駅前風景

金山駅南口には目立った商業施設はなく、歩行空間の広い駅前広場が印象的。こちらの駅舎入口にも「金山総合駅」と標示されている。この標記は各駅舎の入口にしかなく、改札やホーム、車内アナウンスではあくまで各線の「金山駅」と案内されている。

金山駅南口駅舎

金山駅南口駅舎

金山駅南口駅前広場

金山駅南口駅前広場

金山駅南口には市バスや高速バスが乗り入れているほか、金山駅と熱田駅の中間地点にある大型商業施設「イオンモール熱田」へ行く無料送迎バスのりばも発着しており、多くの買い物客が列をなしている。

金山駅南口に停車中の「イオンモール熱田」シャトルバス

金山駅南口に停車中の「イオンモール熱田」シャトルバス

ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋と旧名古屋ボストン美術館

金山駅南口前の「金山南ビル」の多くのフロアは「ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋」が占めている。ビル内にある「名古屋ボストン美術館」は、米国「ボストン美術館」の姉妹館として1999(平成11)年に開館したが、2018(平成30)年10月8日に閉館することが決まった。

金山駅南口前の「ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋」

金山駅南口前の「ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋」

 

金山駅南口前の「名古屋ボストン美術館」

金山駅南口前の「名古屋ボストン美術館」

「名古屋ボストン美術館」エントランス

「名古屋ボストン美術館」エントランス

金山駅南口駅前広場にある「共生の使者」像

金山駅南口駅前広場にある「共生の使者」像

東口駅舎と旧金山橋駅

大津通が線路を跨ぐ金山橋上には金山駅東口があり、名鉄専用の東改札口を利用できる。駅舎入口の標示は「名鉄金山駅」となっており、ここだけ「総合駅」を名乗っていない。しかし、駅ナカ商業施設「ミュープラット金山」を通ってJRのりばに抜けることはできる。

金山駅東口駅舎

金山駅東口駅舎

金山橋から南東方向の線路を見下ろしたあたりは、名鉄が金山橋駅として移転前に営業していた場所だ。駅舎の跡地は立体駐車場に変わっており、当時を忍ばせるものはこれと言って残っていない。金山駅東口駅舎が名鉄駅であることを主張していることがせめてもの名残と言ったところか。

旧金山橋駅の跡地を走る名鉄電車

旧金山橋駅の跡地を走る名鉄電車

金山(愛知県)の地図

金山(愛知県)の路線図

金山(愛知県)の路線図

金山(愛知県)の隣の駅

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