しおじり

長野県 塩尻市

桔梗ケ原ワイナリーの玄関駅―移転も経験した鉄道の要衝

塩尻駅の写真

駅構内の「そば処」

塩尻駅の名物といえば駅そば。1・2番線ホーム上の店舗は、間口も店内もとにかく狭いことで有名。

塩尻駅1・2番線ホーム上の狭い駅そば店入口

塩尻駅1・2番線ホーム上の狭い駅そば店入口

塩尻駅そば店内は2人で満員

塩尻駅そば店内は2人で満員

塩尻駅そばの狭いスペースでいただく「野沢菜わさび昆布そば」

塩尻駅そばの狭いスペースでいただく「野沢菜わさび昆布そば」

店舗が満員の場合は、改札係員に申し出て待合室へ回ろう。店頭の看板には「室内が満員の場合、お手数ですが改札を出て待合室側カウンターをご利用ください」とある。

満員の場合は改札外の待合室カウンターへ

満員の場合は改札外の待合室カウンターへ

厨房を挟んで反対の改札外店舗には「そば処桔梗」ののれんがかかる。カウンターだけでなく、待合室のベンチで座って食すこともできる。

塩尻駅そば「そば処桔梗」

塩尻駅そば「そば処桔梗」

待合室ベンチでいただく「そば処桔梗」の「天ぷらそば」

待合室ベンチでいただく「そば処桔梗」の「天ぷらそば」

交通の要所に集まるさまざまな列車

中央本線東西の分岐点である塩尻駅は乗り換え客の利便性のため、ホームにも売店がある。「あずさ」「しなの」の店名は、それぞれのホームに停まる特急の列車名にちなんでいる。

塩尻駅ホームの売店「あずさ」

塩尻駅ホームの売店「あずさ」

塩尻駅に停車中の211系普通列車と189系「おはようライナー」

塩尻駅に停車中の211系普通列車と189系「おはようライナー」

塩尻駅に顔を出す異色の列車として、郵便車を改造した1両編成の123系電車(通称「ミニエコー」)が鉄道ファンに人気だった。この車両は2013(平成25)年に引退している。

塩尻駅に停車していた123系電車「ミニエコー」(2013年1月撮影)

塩尻駅に停車していた123系電車「ミニエコー」(2013年1月撮影)

日本のワイン生産の先進地といわせる塩尻市の桔梗ケ原ワインバレー。寒冷地では難しいとされていた欧州系ぶどう品種メルローの栽培を研究し、県産ワインとして根付かせた歴史をもつ。

塩尻駅のぶどうがデザインされた駅名標

塩尻駅のぶどうがデザインされた駅名標

塩尻駅のホーム待合室にはぶどう柄のガラス

塩尻駅のホーム待合室にはぶどう柄のガラス

塩尻駅みどりの窓口前には丈夫そうなワイン樽が3つ。時刻表や購入用紙が置かれた記入台として活躍している。

塩尻駅みどりの窓口にある、ワイン樽でできた記入台

塩尻駅みどりの窓口にある、ワイン樽でできた記入台

塩尻駅にはワイン樽製の記念スタンプ台も

塩尻駅にはワイン樽製の記念スタンプ台も

新宿〜松本間を走る特急「スーパーあずさ」は新型車両E353系に置き換わろうとしている。塩尻駅改札前には、旧型車両E351系を惜別する鉄道模型の特設ブースが作られていた。塩尻の駅員さん、どうやらかなり遊び心がありそうだ。

手作り感満載の塩尻駅「さよならE351系」鉄道模型特設ブース

手作り感満載の塩尻駅「さよならE351系」鉄道模型特設ブース

日本でここだけ「ホームのブドウ園」

塩尻駅の遊び心といえば、忘れてはならないのが日本でここだけの「ホームのブドウ園」。3・4番線への階段が「入園ゲート」になっている。

塩尻駅「ホームのブドウ園」入口

塩尻駅「ホームのブドウ園」入口

ホームのブドウ園へと案内するのは、この地域の民話「玄蕃丞狐(げんばのじょうぎつね) 」で桔梗ケ原に出没したいたずら好きのキツネ。

「ホームのブドウ園へみなさんをごあんないします」

「ホームのブドウ園へみなさんをごあんないします」

「きつねの歩行は前足に後ろ足が重なるから、足あとは一直線になるんだよ!」

「きつねの歩行は前足に後ろ足が重なるから、足あとは一直線になるんだよ!」

階段からホームにかけて、一直線になったキツネの足あとが残っていた。

塩尻駅3・4番線ホームに残されたキツネの足あと

塩尻駅3・4番線ホームに残されたキツネの足あと

足あとをたどると「ホームのブドウ園」が見えてきた。3つのワイン樽が今度はモニュメントとして出迎える。

「ホームのブドウ園」前に置かれたワイン樽モニュメント

「ホームのブドウ園」前に置かれたワイン樽モニュメント

塩尻駅「ホームのブドウ園」にはワイン向け品種のブドウが栽培されている。ベンチも設置されており、ブドウが実る頃には面白い景色が広がりそう。

塩尻駅「ホームのブドウ園」

塩尻駅「ホームのブドウ園」

「ホームのブドウ園」の駅名標にはブドウの品種も記されている

「ホームのブドウ園」の駅名標にはブドウの品種も記されている

東口駅舎と駅前風景

「塩尻驛 開業明治33年12月15日」

「塩尻驛 開業明治35年12月15日」

塩尻駅東口駅舎は2014(平成26)年に白を基調とした外観にリニューアルされた。ワインのエンブレムのような駅名が特徴的。

リニューアルされた塩尻駅東口駅舎

リニューアルされた塩尻駅東口駅舎

こちらはリニューアル前、ぶどう色で統一された塩尻駅東口駅舎。屋上の「アルプスワイン」看板はずっと同じ。

リニューアル前の塩尻駅東口駅舎(2011年8月撮影)

リニューアル前の塩尻駅東口駅舎(2011年8月撮影)

塩尻駅東口は大きなロータリーの中央にマイカー駐車場を備える。駅前にも「信濃ワイン」「五一わいん」の看板があり、ワインの街に来たことを実感する。

塩尻駅東口ロータリー

塩尻駅東口ロータリー

東口には塩尻市地域振興バスのりばがある。アルピコタクシーに運行委託されており、ボディは「アルピコカラー」。

塩尻駅に乗り入れる塩尻市地域振興バス(駅舎はリニューアル前)

塩尻駅に乗り入れる塩尻市地域振興バス(駅舎はリニューアル前)

塩尻駅東口の駅前広場には、ワイン樽の上で「玄蕃丞狐」が遊ぶモニュメントが設置されていたが、今は撤去されているようだ。

塩尻駅前にかつてあったワイン樽とキツネのモニュメント(2013年撮影)

塩尻駅前にかつてあったワイン樽とキツネのモニュメント(2013年撮影)

太田水穂や若山喜志子など近代歌人が生まれ、歌を通して盛んに交流を図った土地であることから、塩尻市は「短歌のまち」としても知られている。毎年10月に「全国短歌フォーラムin塩尻」が行われる。

塩尻駅東口の「短歌のまち塩尻」石碑

塩尻駅東口の「短歌のまち塩尻」石碑

塩尻駅東口の中2階で長らく営業していた「喫茶・軽食MIDORI(ミドリ)」は2017(平成29)10月に閉店。その後2018年2月、装い新たに「MIDORI cafe(ミドリカフェ)」としてオープンした模様。

塩尻駅構内の「喫茶・軽食MIDORI」は2017年に閉店

塩尻駅構内の「喫茶・軽食MIDORI」は2017年に閉店

塩尻駅東口の階段下には、手打ちそばや山賊焼き定食が推しの飲食店「ほっとして ざわ」が営業中。

塩尻駅東口の飲食店「ほっとして ざわ」

塩尻駅東口の飲食店「ほっとして ざわ」

塩尻駅東口のワインも買える土産店「野田屋」

塩尻駅東口のワインも買える土産店「野田屋」

塩尻駅東口の駅前広場にある「塩尻市観光センター」は、観光案内所のほか土産コーナー、カフェも併設する。

塩尻市観光センター

塩尻市観光センター

塩尻駅前には、数多くのワインを取り揃えるイタリア料理店「フォンターナ・デル・ヴィーノ」もある。

ワインの種類が豊富なイタリア料理店「フォンターナ・デル・ヴィーノ」

ワインの種類が豊富なイタリア料理店「フォンターナ・デル・ヴィーノ」

西口駅舎と駅前風景

桔梗ケ原ワインバレーや平出遺跡公園に近い塩尻駅西口だが、駅舎は東口に比べて至って簡素。

塩尻駅西口駅舎

塩尻駅西口駅舎

塩尻駅西口の「桔梗ケ原ワイン街道起点」ポール

塩尻駅西口の「桔梗ケ原ワイン街道起点」ポール

線路からも看板が見える「サントリー塩尻ワイナリー」は塩尻駅西口すぐ。

塩尻駅前の「サントリー塩尻ワイナリー」

塩尻駅前の「サントリー塩尻ワイナリー」

塩尻駅西口に近いフルタ電機の屋根には果樹園の強い味方「防霜ファン」が回る。こういうシブい専門メーカーがあることを知る。

果樹園を凍霜害から守る「フルタ防霜ファン」

果樹園を凍霜害から守る「フルタ防霜ファン」

旧塩尻駅

1907(明治35)年の開業以来、塩尻駅は現在の駅から500mほど南東の中央東線上にあった。地図上でデルタを描く線路の右下側(現駅は上側)である。

旧塩尻駅があった場所

旧塩尻駅があった場所

この駅の位置では、列車本数の多い中央西線(名古屋方面)〜篠ノ井線(松本方面)の直通列車は塩尻駅でスイッチバック(方向転換)が必要だった。一方で中央東線(東京方面)〜中央西線の直通列車はスルー運転できるが、こちらは本数が少なかった。

JRの「緊急時出入口」を示す旧塩尻駅敷地の看板

JRの「緊急時出入口」を示す旧塩尻駅敷地の看板

スイッチバックによる時間ロスを解消するため、昭和57(1982)年に現在の位置に移転された。同時期にみどり湖経由で岡谷にショートカットする中央東線の新線も開業し、東京・名古屋両方向から松本への所要時間が短縮された。

旧塩尻駅前のロータリー跡地

旧塩尻駅前のロータリー跡地

旧塩尻駅前から伸びる街路には旅館もあり、わずかながら駅前風景が残っている。

旧塩尻駅の駅前通り

旧塩尻駅の駅前通り

旧塩尻駅敷地には産学官連携によるシステム技術者の育成施設「塩尻インキュベーションプラザ」が建つ。隣接して光ファイバー回線網オペレーション・センター「塩尻情報プラザ」もあり、ICTに力を入れる塩尻市の拠点として整備されている。

塩尻インキュベーションプラザ

塩尻インキュベーションプラザ

旧塩尻駅敷地にはプールやジム、サウナを備える「ヘルスパ塩尻」も営業している。

ヘルスパ塩尻

ヘルスパ塩尻

塩尻市街地

旧塩尻駅に近い大門八番町交差点には鶏肉・惣菜店「信州名産加藤の鯉」の建物が目立つ。ここを東西に通る中央通り周辺が塩尻の市街地。

塩尻市街地にある「信州名産加藤の鯉」

塩尻市街地にある「信州名産加藤の鯉」

大きな立体駐車場を併設した商業施設「ウィングロード(WING ROAD)」と、中央通りを挟んだ市民交流センター「えんぱーく」は空中回廊で結ばれている。

「ウィングロード」と「えんぱーく」を結ぶ空中回廊

「ウィングロード」と「えんぱーく」を結ぶ空中回廊

かつて撤退したイトーヨーカドー店舗の跡地を塩尻市が改装しオープンした「ウィングロード」。スーパー「デリシア塩尻店」やドラッグストア「サンドラッグ塩尻店」などがテナントとして入るが、郊外のロードサイド店との競争は続く。

塩尻市街地の「ウィングロード」

塩尻市街地の「ウィングロード」

塩尻市役所や文化会館「レザンホール」、市立体育館などの文化・スポーツ施設は塩尻駅から徒歩5〜10分圏の場所にある。

塩尻市役所

塩尻市役所

塩尻駅東口から塩尻市役所へと伸びる道路沿いには今でも商店が少ない。駅は移転したが、市街地の賑わいは簡単には動かないことが見て取れる。

塩尻駅東口と塩尻市役所を結ぶ道路

塩尻駅東口と塩尻市役所を結ぶ道路

塩尻の地図

塩尻の路線図

塩尻の路線図

塩尻の隣の駅

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