こくさいせんたー

愛知県 名古屋市 中村区

四間道から円頓寺商店街へ―希少価値の高い名古屋の古い街並み

国際センター(愛知県)駅の写真

駅出入口と駅前風景

名古屋市が1984(昭和59)年に開設した公共施設、名古屋国際センターに直結している地下鉄国際センター駅。高さ102mは完成当時、名古屋で最高層のビルであった。名古屋駅からもほど近く、ユニモール地下街を介して両駅はつながっている。桜通沿いにはホテルが多く立地している。

国際センター駅1番出入口と名古屋国際センタービル

国際センター駅1番出入口と名古屋国際センタービル

名古屋国際センタービルに直結している国際センター駅2番出入口

名古屋国際センタービルに直結している国際センター駅2番出入口

桜通沿いのホテル「キャッスルプラザ」と地下街「ユニモール」入口

桜通沿いのホテル「キャッスルプラザ」と地下街「ユニモール」入口

桜通沿いのホテル「ザ ロイヤルパーク キャンバス名古屋」

桜通沿いの「ザ ロイヤルパーク キャンバス名古屋」(旧「ロイヤルパークホテル ザ 名古屋」)

浅間神社

国際センタービルから少し北東に歩くと浅間(せんげん)神社がある。創建は不明だが、1647(正保4)年に現在地に遷座している。境内には樹齢300年を超すケヤキやクスノキが7本あり、保存樹となっている。この神社は、古い町並み散策が楽しめる「四間道(しけみち)」のスタート地点である。

名古屋国際センタービルの北東にある浅間神社

名古屋国際センタービルの北東にある浅間神社

浅間神社の社殿

浅間神社の社殿

四間道

名古屋城築城に伴い、清須から街をまるごと引っ越す「清須越し」が行われ、那古野(なごの)地区に多くの商人が集まった。ところが、1700(元禄13)年に大火が発生。防火対策として堀川から2本西の道路幅を四間(約7m)に広げたことから、この道は「四間道」と呼ばれるようになった。

堀川から西に2本目の道路「四間道」

堀川から西に2本目の道路「四間道」

もう一つの防火対策として、四間道の東側に石垣を組み、上に土蔵が建てられた。一部の土蔵は都市開発により取り壊されてしまったものの、残された土蔵は修復が行われ、鮮やかな漆喰の白さを保っている。内部はリノベーションされ、レストランやジュエリーショップなどに活用されている。

四間道沿いの土蔵を活用した和食レストラン「四季の蔵 右近」

四間道沿いの土蔵を活用した和食レストラン「四季の蔵 右近」

浅間神社近くの土蔵を活用したイタリアンレストラン「nagono salon」

浅間神社近くの土蔵を活用したイタリアンレストラン「nagono salon」

四間道西側には古い町家が軒を連ねており、土蔵群とともに懐かしい景色をつくっている。名古屋大空襲では街の多くが焦土と化したが、那古野エリアは比較的被害が少なかったためだ。名古屋では貴重な戦前の建物群を保存するため、四間道周辺は名古屋市の町並み保存地区に指定されている。

浅間神社の近くにある町家を活用した「四間道散策ギャラリー 花御堂」

浅間神社の近くにある町家を活用した「四間道散策ギャラリー 花御堂」

四間道沿いの旧森山家住宅を再生した「エスプラナードギャラリー」

四間道沿いの旧森山家住宅を再生した「エスプラナードギャラリー」

四間道沿いの町家を活用したガラスのセレクトショップ「四間道ガラス館」

四間道沿いの町家を活用したガラスのセレクトショップ「四間道ガラス館」

土蔵と町家のコントラストがつくる四間道の町並み

土蔵と町家のコントラストがつくる四間道の町並み

屋根神と子安地蔵尊

民家の屋根の上にほこらを設ける「屋根神(やねがみ)」という名古屋特有の古い習慣があり、四間道の町家にも残る。津島神社・秋葉神社・熱田神宮の三社の神様がまつられている。神社をつくる土地を持てない町の衆が、疫病や火災から身を守るためこのような信仰をしていたと考えられている。

四間道の町家の屋根上に今も残る名古屋独特の風習「屋根神」

四間道の町家の屋根上に今も残る名古屋独特の風習「屋根神」

四間道の町家の一角に鎮座する子安地蔵尊

四間道の町家の一角に鎮座する子安地蔵尊

軒先が美しく整えられた四間道の黒壁の町家

軒先が美しく整えられた四間道の黒壁の町家

五条橋

五条橋は「清洲越し」の際に架けられた「堀川七橋」の一つ。橋の両岸に石畳と石段を設け、堀川水運の荷揚げに使っていた。堀川の西沿いの道は名古屋から美濃へ向かう街道「美濃路」で、城下の物流を担う商人の主屋が立ち並んでいた。現在の橋は1938(昭和13)年に復元されたコンクリート製。

「清洲越し」以降、堀川の水運からの荷揚げ場として交流が盛んだった五条橋

「清洲越し」以降、堀川の水運からの荷揚げ場として交流が盛んだった五条橋

円頓寺商店街

五条橋西の四間道から始まり、東西に約600m、昔ながらのアーケードで覆われた「円頓寺(えんどうじ)商店街」。各駅からは微妙に遠く、ともすればシャッター街を経て自然消滅してもおかしくない立地だが、空き店舗対策やユニークなイベント企画などが功を奏し、最近盛り返してきてるらしい。

円頓寺商店街の東端、五条橋西の四間道との交差点にあるアーケード入口

円頓寺商店街の東端、五条橋西の四間道との交差点にあるアーケード入口

エビフライ定食で有名な洋食レストラン「はね海老」

エビフライ定食で有名な洋食レストラン「はね海老」

「ゑびすあられ」「えびせんべい」が看板商品の菓舗「ゑびすや」

「ゑびすあられ」「えびせんべい」が看板商品の菓舗「ゑびすや」

外国人観光客やビジネスマンもWelcomeとアピールする老舗の食器・雑貨店「松川屋」

外国人観光客やビジネスマンもWelcomeとアピールする老舗の食器・雑貨店「松川屋」

建築家の市原正人氏が円頓寺商店街の空き店舗を再生させるプロジェクトを立ち上げ、若い商店主が増えた。従来の七夕祭りに加え、2013(平成25)年から毎年「秋のパリ祭」を開催。プロバスケットボールBリーグ「名古屋ダイヤモンドドルフィンズ」とパートナー提携するなど話題に事欠かない。

円頓寺商店街再生のきっかけとなったスペイン食堂「BAR DUFI」

円頓寺商店街再生のきっかけとなったスペイン食堂「BAR DUFI」

アーケードの横丁に老舗から新鋭までさまざまなジャンルの飲食店が並ぶ「円頓寺銀座街」

アーケードの横丁に老舗から新鋭までさまざまなジャンルの飲食店が並ぶ「円頓寺銀座街」

タマゴサンドで有名な円頓寺商店街の喫茶店「西アサヒ」は、宿泊もできるゲストハウス機能を加え「なごのや」として生まれ変わった。ボルダリングのジム「KNOT(ノット)」も開業し、複合施設「那古野ハウス」として2018(平成30)年オープン。開業資金はクラウドファンディングで集めた。

喫茶・ゲストハウス「なごのや」とボルダリングハウス「KNOT」の複合施設「那古野ハウス」

喫茶・ゲストハウス「なごのや」とボルダリングハウス「KNOT」の複合施設「那古野ハウス」

福祉施設運営会社が地域のふれあい拠点として営業している手打ちそば店「那古野そば」

福祉施設運営会社が地域のふれあい拠点として営業している手打ちそば店「那古野そば」

江川線東側に面したの円頓寺商店街入口

江川線東側に面したの円頓寺商店街入口

円頓寺本町商店街

円頓寺商店街をさらに西へ歩くと、南北に通る江川線を境に「円頓寺本町商店街」へ名称が変わる。なおも続くアーケードの下では、昭和の老舗が元気に営業している。再開発著しい名古屋駅の近くにいることをつい忘れてしまう。名駅から名古屋城まで徒歩で行く場合のルートにもぜひ組み入れたい。

江川線西側の円頓寺本町商店街入口

江川線西側の円頓寺本町商店街入口

甘味の店なのに日替わりランチもある「太陽堂本店」

甘味の店なのに日替わりランチもある「太陽堂本店」

持ち帰りのお好み焼きやお手頃価格の惣菜が人気の「甘太郎本舗」

持ち帰りのお好み焼きやお手頃価格の惣菜が人気の「甘太郎本舗」

これぞ商店街のスーパーという昔ながらの佇まい「丸一ストアー円頓寺店」

これぞ商店街のスーパーという昔ながらの佇まい「丸一ストアー円頓寺店」

長久山圓頓寺と金刀比羅神社

円頓寺商店街の名前の由来となった長久山圓頓寺(えんどんじ)は1654(承応3)年に創建され、1724(亨保9)年にこの地に移された。本堂とその脇に安置されている鬼子母神像は、名古屋城天守閣築城の際に余った資材が使われている。ほかにも金刀比羅神社や多賀宮といった寺社巡りも楽しめる。

円頓寺商店街の中心に鎮座する長久山圓頓寺

円頓寺商店街の中心に鎮座する長久山圓頓寺

圓頓寺の近くにある金刀比羅神社

圓頓寺の近くにある金刀比羅神社

円頓寺交差点の「三英傑+1」像

商店街の名前が変わる江川線の円頓寺交差点は4つの隅に注目。名古屋に縁のある三英傑、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の像に出会える。意図は不明だが、オリンピックのメダルよろしく金・銀・銅の色が一つ一つに与えられている。さらに、4人目のとある有名人物の像に驚くことになる…

円頓寺交差点に立つ黄金色の織田信長像

円頓寺交差点に立つ黄金色の織田信長像

円頓寺交差点に鎮座する銀色の豊臣秀吉像

円頓寺交差点に鎮座する銀色の豊臣秀吉像

道路工事中のため大切に養生されていた円頓寺交差点のブロンズ色の徳川家康像

道路工事中のため大切に養生されていた円頓寺交差点のブロンズ色の徳川家康像

円頓寺交差点の4人目の像はなぜかフルカラーのなぜか水戸光圀公

円頓寺交差点の4人目の像はまさかの水戸光圀公でなぜかフルカラー

国際センター(愛知県)の地図

国際センター(愛知県)の路線図

国際センター(愛知県)の路線図

国際センター(愛知県)の隣の駅

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